2006年 07月 18日
まだまだW杯の気分を引きずっている八百屋です(^^ゞ しかーし!!もう今や世間から「ワールドカップ」と言う活字を探すのは困難になっています。新聞・テレビ、そしてwebページからもワールドカップの文字は消えてなくなり、今や1部の専門誌や、特化したwebページを検索しないとその文字を探す事は出来ません…要は世間はそれ位のスピードで進んでいるわけで、八百屋はいつまでもそこに立ち止まっているわけであります(哀)。 W杯の振り返り企画もやると宣言し、沢山の記事を温めているんですが、世間の出来事がそれを許してくれません…とにかくいろいろな事がありすぎて、どれもこれも取り上げたいんですが、取り敢えずは一番気になっている「セリエA」問題を取り上げつつ、オフの監督や選手の移籍情報も織り交ぜた「欧州サッカーシーズンオフ事情」をこれから、シーズンインの9月頭まで、ゲリラ的に取り上げたいと思います。 今回は、"イタリア編#1"です。毎度のことながら企画倒れに終わる可能性が極めて高いですが、その突っ込みは出来れば「ナシ」の方向でお願いします(^^ゞ ますば、核心に触れる前にW杯絡みのネタを1つ取り上げましょう。 ■ イタリア代表監督リッピ氏勇退、後任にドナドーニ氏 イタリアを24年ぶりの優勝に導いたリッピ氏は、監督の座を勇退することになりました。やはりイタリア国民の最大の関心事と言われているサッカー。そのサッカーの国の代表監督ともなれば、心労がたまるのも無理はありません。 ただ…後任がドナドーニと言うのが…何故?と言う感じです(^^ゞ八百屋的にはドナドーニといえばまだ選手と言うイメージが強く、監督業と言ってもこれと言った実績を残していません。昨シーズンもパレルモを率いていましたが途中で辞任しています。 これは…イングランドのマクラーレン監督と同じ状況なのではないでしょうか?つまり、他のカードがなくこれしか道が残されていなかった…と。 ドナドーニ氏の前途に幸多からんことを。 さて、W杯関連のネタはこれくらいにして、いよいよ本題です。もう数日前になりますが、例のセリエA問題の判決が出ました。 ■ セリエA問題 判決下る ・ユベントス: セリエBへ降格。CL出場権剥奪。来期の勝ち点は-30ptsからスタート また過去2年の優勝も剥奪 ・フィオレンティーナ: セリエBへ降格。来期の勝ち点は-12ptsからスタート ・ラツィオ: セリエBへ降格。来期の勝ち点は-7ptsからスタート ・ACミラン: CL出場権剥奪。来期の勝ち点は-15ptsからスタート これを見て、皆さんどう思っただろうか?厳しい、生易しいと両論分かれそうだが、八百屋的には「甘すぎる」と思う。ACミランは勝ち点-15pts剥奪されながら、セリエAには残っているという不可解な裁定。ユベントスにいたっては、勝ち点-30ptsするくらいならC1まで落とすべきだろう。 この辺に、非常になりきれないお国の事情が垣間見える。 多くの記事が、"ユベントスが1年でセリエAに返り咲くのは非現実的"と報じているが、果たしてそうだろうか?八百屋としては50%くらいで返り咲いてしまう気がする。 例えば、セリエAの当確ラインの勝ち点を、ここ数年のデータから勝ち点65としよう。3位までに滑り込めばいい。1位でなくていいのだ。ともすれば、勝ち点-30から65点を取るには、勝ち点95を積み上げなくてはならない。 しかし、セリエBは38節ある。もし仮に全勝すれば、114点の勝ち点を得ることが出来る。流石にそれは非現実的かもしれない。しかし、90~95のラインと言うのは、今年の成績から言っても全然可能だ。勿論、有力選手の多くは間違いなく離脱する。離脱しないのは、ユーベの象徴"デル・ピエロ"だけである。しかし、中堅選手の多くはユーベに残留するだろう。ユーベの中堅といえど、プロビンチアのクラブからすればエース扱いの選手が殆どである。勿論CLと掛け持たなくていいので、リーグ戦に集中できる。ユーベが連勝を積み上げる可能性は充分にあると八百屋は見ている。 ミラン同様CLの恩恵である放送収入料がクラブに入らないのは大打撃だが、ミランもユーベもイタリアの顔である。然るべき状況になれば、何処からともなく金が出てくるはずである。彼らがトップチームに返り咲くのに、5年とかからないだろう。 それに、この問題の引き金となっている"審判指名制度"にはメスが入れられたのであろうか?木を見て森を見ていないようでは、この問題は必ず再発する。このおかしな指名制度をいち早く撤廃し、原点である"公平なレフェリング"が出来るような環境を速やかに再構築すべきである。 決まってしまったことだが、今年に関して言えば、リーガ・カルチョは厳しい年になるだろう。ビアンコ・ネロのいないセリエAなんていつぶりなのか?ミランもA残留とは言え勝ち点-15ptsからのスタートとなり、実質今年のスクデットは、インテルかローマあたりに絞られそうだ。やはり、迫力にかけると言われても仕方がないし、CLもユーベとミランはいない。CLにとっても大きな打撃だ。 そして、この判決により多くのビッグ・ネームが他国へと流出するだろう。特に、カペッロがレアル・マドリーに去り(後述)カペッロを追うのか、カペッロに引き抜かれるのか判らないが、レアル・マドリーに移籍するビッグネームは後を絶たないだろう。この辺の噂についても後述したい。 最後にユベントスに関する監督人事について触れたい。 「ユベントスに絶対に背を向けたりしない」と言い切った、ファビオ・カペッロはあっさり背を向けて、スペインの名門「レアル・マドリー」に逃亡。彼としても、ユーベ離脱の良い言い訳が出来たと好都合だったはず。 後任には、ユベントスでも長年プレーをしていた、元ASモナコ監督のディディエ・デシャンが収攬した。彼は、若手の抜擢や現状の戦力の有効な使い方に長けている。ユーベとしても、お金がかからない割りに非常に有効な選択だったといえるだろう。 ■ ビッグチームの移籍情報 最後に、ユベントス、ACミラン、インテル・ミラノの移籍情報(噂を含む)を紹介して、この項を了としたい。オレンジの文字は決定、水色の文字は噂である。また、メンバーは超大物に限定させていただきたい。 ・ユベントス out ジャン・ルイジ・ブッフォン(イタリア代表) →→→ ACミラン ファビオ・カンナバーロ(イタリア代表) →→→ レアル・マドリー(スペイン) エメルソン(ブラジル代表) →→→ レアル・マドリー(スペイン) パトリック・ヴィエラ(フランス代表) →→→ マンチェスター・U(イングランド) ジャンルカ・ザンブロッタ(イタリア代表) →→→ レアル・マドリー(スペイン) ダビド・トレゼゲ(フランス代表) →→→ リバプール(イングランド) ハベル・ネドヴェド(チェコ代表) →→→ トッテナム(イングランド) ASモナコ(フランス) ・ACミラン out アンドリー・シェフチェンコ(ウクライナ代表) →→→ チェルシー(イングランド) in クリスティアーノ・ザネッティ(元イタリア代表) ←←← インテル ・インテル・ミラノ out ファン・セバスィティァン・ヴェロン(元アルゼンチン代表) →→→ エストゥディアンテス(アルゼンチン) in ファビオ・グロッソ(イタリア代表) ←←← パレルモ オリビエ・ダクール(元フランス代表) ←←← ASローマ マイコン(ブラジル) ←←← ASモナコ マクスウェル(エンポリ) ←←← エンポリ やはり最大の衝撃は、W杯前に決まっていたが、シェフチェンコのチェルシー移籍だろう。これはセリエAにとっても大きな損失といわざるを得ない。彼自身も悩んだ挙句、家族のことを考えての渡英と言うことなので、ここは彼の決断を尊重しつつ、新天地での活躍を祈りたい。しかし、よりによってチェルシーとは…ブツブツ ユベントスは、降格を受けてから噂が噴出。しかし、カンナバーロとブッフォンはほぼ決まりの状況らしく、特にレアルに渡ったカペッロの後を追うように、ユーベの選手がレアルに移籍する可能性は極めて高い。特に、頼れるCBの獲得とロベカルの穴を埋めるSB、そして守備専従のDMFの獲得はレアルの急務で、もしユーベの選手を引き抜ければ、願ったり叶ったりの展開になる。もう、やけくそになって言わせてもらえば、バルサやチェルーシに対抗しうるクラブチームの出現を歓迎しようと思い込むしかないのか… 一方のインテルは、両SBの補強に余念がない。特にグロッソ、マクスウェルはLSBなので、今年定まらなかった補強を真っ先に行った模様だ。しかもこのふたりはきわめて攻撃的な性格なので、今年のW杯のトレンドであった、片方のサイドは積極的に攻撃を仕掛け、片方のサイドは攻撃を自重する、というプランをマンチーニ監督は考えているのかもしれない。ちなみに右SBはサネッティに今年も任せるのかもしれない。 さて、移籍はこれから本番を迎え、近年にない"大移動"が勃発しそうですが、ある程度移籍マーケットが落ち着いたらまた、この項で取り上げたいと思います。 しかし今年のイタリアは良くも悪くも「移籍のイニシアチブ」を握ることになるでしょう。イタリアの有名選手の行方が決まってから、他の移籍が活発化するかもしれません。 いずれにしても、今年のリーガ・カルチョは良くも悪くも「変革の年」になりそうな予感です。
by 5aday
| 2006-07-18 23:31
| Euro Football 05-06
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