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2006年 06月 06日
サッカー:W杯2006 グループ展望:グループE
八百屋が個人的に、グループCより混沌としているような気がするのがこのグループEです。アメリカと、ガーナが丁度いい具合に不気味さをかもし出しています。そして、イタリアとチェコが丁度いい具合に、不安定さを見せています…
とっても荒れそうなグループEを早速展望してみましょう。


グループ E--イタリア・チェコ・アメリカ・ガーナ--


□ 八百屋グループリーグ突破予想
 ・イタリア 70%
 ・チェコ 60%
------------------------------------
 ・アメリカ 50%
 ・ガーナ 20%


■ グループDの見所
 リーグ不正問題にゆれるイタリアと、ベテランが多すぎるチェコ。特にチェコのチームとしてのピークはユーロ04まで!!躍進著しいアメリカが、漁夫の利を狙う?


 2強2弱に落ち着くはずだったグループEが一転、混沌とした状況になったのは、イタリアのセリエA不正疑惑が持ち上がってからだ。
 リッピ監督もイタリア各選手も問題はないということで貫き通しているが、やはり少なからず影響があると思われる。
 チェコは八百屋的には今回厳しいと思っている。理由としてベテランが多すぎると言うこと。チームのピークは2年前(EURO04)に迎えてしまい、世代交代が進んでいない今大会は残念ながら下降線の一途だ。そこをつくと思われるのが、アメリカ・ガーナ。
 彼らの実力はいかほどか?展望していきたい。



ITALY--12大会連続16回目--
■ FIFAランキング 14位
■ W杯予選成績  欧州地区5組 1位:7勝 1敗 2分(17得点 8失点)  
■ 平均年齢  28.15歳
■ 大会登録メンバー
GK
ジャンルイージ・ブッフォン(ユヴェントス)
アンジェロ・ペルッツィ(ラツィオ)
マルコ・アメーリア(リヴォルノ)

DF
クリスティアン・ザッカルド(パレルモ)
アレッサンドロ・ネスタ(ミラン)
ファビオ・カンナヴァーロ(ユヴェントス)
ジャンルーカ・ザンブロッタ(ユヴェントス)
マルコ・マテラッツィ(インテル)
ファビオ・グロッソ(パレルモ)
マッシモ・オッド(ラツィオ)
アンドレア・バルザリ(パレルモ)

MF
アンドレア・ピルロ(ミラン)
ジェンナーロ・ガットゥーゾ(ミラン)
ダニエレ・デロッシ(ローマ)
マウロ・カモラネーシ(ユヴェントス)
シモーネ・ペッロッタ(ローマ)
シモーネ・バローネ(パレルモ)

FW
ルカ・トーニ(フィオレンティーナ)
アレッサンドロ・デルピエーロ(ユヴェントス)
フランチェスコ・トッティ(ローマ)
アルベルト・ジラルディーノ(ミラン)
フィリッポ・インザーギ(ミラン)
ヴィンツェンツォ・イアクィンタ(ウディネーゼ)

◎ メンバーとしては申し分なし!!不正疑惑の影響がなければ、決勝まで残れるポテンシャルも充分!!

 あまりにメジャーな選手が多すぎて、敢えて紹介することも無いと思うので、今回は問題点と展開のみ考察を。
 まず、メンバーとして気になるのは、トニ(フィオレンティーナ)とジラルディーノ(ACミラン)の相性。ここに来て、ややかみ合わなくなりつつあり若干問題視されている。FWの駒としてはトッティ(ローマ)はトップ下での起用が濃厚。デルピエロも2トップの1角としての起用は考えにくいので、この二人を外すと、実質インザーギかイアキンタになるのだが、インザーギはスーパーサブ。イアキンタは若すぎてチョイスにはなりにくい。ともすれば、イタリアは、怪我が無いがきりこの二人が2トップを勤めるのだ。彼らの出来がイタリアの浮沈を握るだろう。もっとも、後半インザーギが出てきて、どーんと点を取ってイタリア勝利!!なーんてシーンがあっても全くおかしくないんですけどね(^^ゞ
 チーム外の問題としては、やはりユベントスを中心とした不正疑惑問題だろう。流石に期間中も選手に影響が及ぶことも無いと思うが、やはり精神的なダメージは少なくないはずだ。特にユベントスの選手にとっては、チームが降格するかどうかでその後の身の振り方が大きく変わってくるので、気が気じゃない選手もいるはずだ。こんな足かせで、イタリアが早期敗退するようなことがあっては悲しい。
 しかし、実力的に見れば、予選を突破する力は十二分にありそう。第3戦のチェコ戦の前に予選突破を決めて、ベスト16でブラジルを避けるべく1位通過を目指したい。



CZECH.Rep.--4大会ぶり9回目--
■ FIFAランキング 2位
■ W杯予選成績  欧州地区1組 2位:9勝 3敗(35得点 12失点)  
■ 平均年齢  28.35歳
■ 大会登録メンバー
GK 1 ペトル チェフ チェルシー(ENG)
GK 16 ヤロミール ブラゼク スパルタ・プラハ
GK 23 アントニン キンスキー サトゥラン・ラメンスコーエ(RUS)
DF 2 ズデネク グリゲラ アヤックス(NED)
DF 3 パベル マレス ゼニト・サンクトペテルブルク(RUS)
DF 6 マレク ヤンクロフスキー ミラン(ITA)
DF 13 マルティン イラネク スパルタク・モスクワ(RUS)
DF 21 トマス ウイファルシ フィオレンティーナ(ITA)
DF 22 ダビド ロゼーナル パリ・サンジェルマン(FRA)
MF 4 トマス ガラセック アヤックス(NED)
MF 5 ロドスラフ コバチ スパルタク・モスクワ(RUS)
MF 7 ウラジミール スミチェル ボルドー(FRA)
MF 8 カレル ポボルスキー チェスカ・ブデヨビツェ
MF 10 トマス ロシツキー ドルトムント(GER)
MF 11 パベル ネドベド ユベントス(ITA)
MF 14 ダビド ヤロリム ハンブルガーSV(GER)
MF 17 イリ スタイネル ハノーバー96(GER)
MF 19 ヤン ポラク ニュルンベルク(GER)
MF 20 ヤロスラフ プラジル モナコ(FRA)
FW 9 ヤン コラー ドルトムント(GER)
FW 12 ウラティスラフ ロクベンツ ザルツブルグ(AUT)
FW 15 ミラン バロシュ アストン・ビラ(ENG)
FW 18 マレク ハインツ ガラタサライ(TUR)


◎ ベテランは「とう」が立ちすぎ!!若手の有力株も少なく選手層も薄く、不安材料が事の外多い。

 平均年齢は、屈指の高齢となっているチェコ。チームの現状を大きく物語っている。主力も軒並み高齢だが、高齢者が主力であると言うことは後進が育っていない何よりの証拠。このようなチームは過去にもフランスやアルゼンチンなど、多くのチームが苦戦した。
 チームの大黒柱がネドヴェド(ユベントス)なのは変わらないが、最近はヤヤプレーの質が低下した感が否めず、不用意なファールも多い。また、貴重な控えのスミチェルが怪我で出場が絶望視されており、層はますます薄くなってしまった。
 GKは「蜘蛛男」の異名をとるツェホ(チェルシー)、CBはウィファルシ(フィオレンティーナ)とロゼナフル(パリSG)と安定感はあるが、中盤より上は軒並み高齢。FWにコラーが間に合ったのは大きなプラス材料だが、スミチェルの故障で4-1-4-1システムは再び封印される可能性もある。
 運動量が落ち込んだ後半に一気に攻め込まれる可能性が高く、組織力の高いアメリカや質の高い中盤を揃えたガーナに苦戦を強いられる可能性は、机上で考えるだけでも想像に難くない。欧州予選でもそれまでカモにしていたオランダに2杯を喫するなど、確実にピークは過ぎてしまったチェコが、ベスト16に生き残りをかけるためには、若手の台頭が不可欠。グループリーグでラッキーボーイ的な存在が出るかが注目だ。


U.S.A.--5大会連続8回目--
■ FIFAランキング 4位
■ W杯予選成績  北中米カリブ海地区 1位:7勝 2敗 1分(16得点 6失点)  
■ 平均年齢  27.84歳
■ 大会登録メンバー
GK 1 ティム ハワード マンチェスター・ユナイテッド(ENG) 1979/03/06 187/90
GK 18 ケーシー ケラー メンヘングラッドバッハ(GER) 1969/11/29 188/86
GK 19 マーカス ハネマン レディング(ENG) 1972/06/15 192/99
DF 2 クリス アルブライト LAギャラクシー 1979/01/14 185/83
DF 3 カルロス ボカネグラ フラム(ENG) 1979/05/25 184/77
DF 4 パブロ マストロエニ コロラド・ラピッズ 1976/08/29 178/78
DF 6 スティーブ チェルンドロ ハノーバー96(GER) 1979/02/19 168/66
DF 7 エディ ルイス リーズ(ENG) 1974/05/17 178/71
DF 12 コリー ギブズ ADOデンハーグ(NED) 1980/01/14 191/81
DF 13 ジミー コンラッド カンザスシティ・ウィザーズ 1977/02/12 188/84
DF 22 オグチ オンエニュ スタンダード・リエージュ(BEL) 1982/05/13 192/91
DF 23 エディ ポープ レアル・ソルトレーク 1973/12/24 183/80
MF 5 ジョン オブライエン チバスUSA 1977/08/29 178/73
MF 8 クリント デンプシー NEレボリューション 1983/03/09 185/77
MF 10 クラウディオ レイナ マンチェスター・シティ(ENG) 1973/07/20 178/72
MF 14 ベン オルセン DCユナイテッド 1977/05/03 173/68
MF 15 ボビー コンベイ レディング(ENG) 1983/05/27 173/68
MF 17 ダマーカス ビーズリー PSV(NED) 1982/05/24 170/64
MF 21 ランドン ドノバン LAギャラクシー 1982/03/04 173/67
FW 9 エディ ジョンソン カンザスシティ・ウィザーズ 1984/03/31 187/77
FW 11 ブライアン チング ヒューストン・ディナモ 1978/05/24 182/83
FW 16 ジョシュ ウォルフ カンザスシティ・ウィザーズ 1977/02/25 175/72
FW 20 ブライアン マクブライド フラム(ENG) 1972/06/19 185/77


◎ サッカー後進国アメリカのイメージを払拭させる絶好の機会!!イタリアかチェコを蹴落としてベスト16に入れる実力を備えている今こそ力を見せ付けろ!!

 八百屋が個人的に注目しているアメリカ。日本戦で完璧な勝利を見せ付けたかと思えば、ドイツに大敗するなど安定感は乏しいが、それでも実力的には近年のアメリカの中でもトップクラスだ。それは、予選で、あのメキシコを押さえてトップ通過したことからも窺える(予選終盤、メキシコが手を抜いたと言うのもあるが)。
 ユース世代の選手が確実に成長してA代表にステップアップし、ベテランと融合したとてもバランスのいいチームに仕上がった。
 トゥエルマン(ニューイングランド・レボリューション)と言う、MSL(アメリカのサッカーリ1部リーグ)で得点王にしてMVPが選から漏れるという大波乱があったが、それでも、ベテランのマクブライド(フルアム)にユース得点王のジョンソン(カンザスシティ・ウィザース)が組む2トップは、お互いのプレースタイルも違い補完しあったいいコンビだ。
 トップ下は、FW経験もある得点力が高くフリーキックも蹴れるドノバン(LAギャラクシー)が絶対的な存在感を放ち、PSVでも活躍したビーズリー(PSV)ももちろん攻撃に絡んでくる。アメリカの攻撃は結構侮れないのだ。
 しかし、アメリカ最大の不安材料は、なんとW杯94年大会(アメリカ大会)から経験がある不動のボランチ、レイナ(マンチェスター・シティ)が故障勝ちであること。本番にも間に合うか微妙な情勢だ。
 DF陣は、有名な選手こそいないがベテランと若手の調和が抜群に取れており、何より綻びが少なく組織的に守れるところが最大の頂点だ。GKもサブながら、マンUに籍を置くハワード(マンチェスター・ユナイテッド)がマウスを守りそうで、守備的にも水準以上のものはある。
 初戦がチェコ、第2戦がイタリアと厳しいゲームが続く。しかし、前回W杯02大会で、初戦ポルトガルに番狂わせを演じたように、今年もチェコ相手に番狂わせを演じる可能性は非常にに高い。と言うか、八百屋的には番狂わせがあると思う。
 監督ももうチームを率いて8年のブルース・アリーナ。彼がついにアメリカを列強の仲間入りさせることが出来るのか。グループリーグでの暴れっぷりに要注目だ。



GHANA --初出場--
■ FIFAランキング 50位
■ W杯予選成績  アフリカ地区2組 1位:6勝 1敗 3分(17得点 4失点)  
■ 平均年齢  24.42歳
■ 大会登録メンバー  
GK 1 サミー アジェイ モアダン・スポート・アシドッド(ISR)
GK 16 ジョージ オウ アシャンティ・ゴールド
GK 22 リチャード キングストン アンカラスポル(TUR)
DF 2 ハンス サルペイ ボルフスブルク(GER)
DF 4 サミュエル クフォー ローマ(ITA)
DF 5 ジョン メンサー レンヌ(FRA)
DF 6 エマニュエル パッポエ ハポエル・クファル・サバ(ISR)
DF 7 シラ イリアス アシャンテ・コトコ  
DF 13 ハビブ モハメド キング・ファイサル・ベイブス  
DF 15 ジョン ペイントシル ハポエル・テルアビブ(ISR)
DF 17 ダニエル クアイェ ハーツ・オブ・オーク  
DF 21 イッサ アハメド ランデルス(DEN)
MF 8 ミカエル エシアン チェルシー(ENG)
MF 9 デレク ボーテング ストックホルム(SWE)
MF 10 ステファン アッピアー フェネルバフチェ(TUR)
MF 11 サレー ムンタリ ウディネーゼ(ITA)
MF 18 エリック アド PSV(NED)
MF 20 オットー アッド マインツ05(GER)
MF 23 ハミル ドラマニ レッドスター(SCG)
FW 3 アサモアー ギャン モデナ(ITA)
FW 12 アレックス テキエ=メンサー ザンクト・ガレン(SUI)
FW 14 マシュー アモアー ドルトムント(GER)
FW 19 ラザク ピンポン コペンハーゲン(DEN)

◎ 若手中心のメンバーが織り成すサッカーは、"守備的ながらもポゼッション"高レベルの中盤とDF陣が揃うガーナに間違いなく「要注意」

 日本でガーナといえば言わずもがな「ガーナチョコレート(ロッテ)」。しかし、ガーナのサッカーは甘くは無い。
 ガーナはW杯初出場になっているが、実はネーションズカップを4回も制している強豪国。予選では、ベテランと目された南アフリカやDRコンゴを寄せ付けず、危なげなく勝ちあがってきた。
 平均年齢24歳代は飛びぬけて若くこの世代は、丸々4年後でも期待できるほどこれからまだ熟成が出来る世代。しかし、この若さで見せてくれるサッカーは守備的ながらポゼッションと言うなんとも、玄人好みのサッカーをしてくれるのだ。
 5-3-2の守備的布陣を敷いて来ることもあるガーナだが、中盤はいわずと知られた名手揃い。攻撃的MFアッピアー(フェネルバフチェ)は、元ユベントスでもお馴染み。予選では4ゴールを叩きこれはチーム最多タイ。また、ムンタリ(ウディネーゼ)に怪我から復帰したO・アッド(マインツ)、そしてボランチにはチェルシーがリヨンから強奪したアフリカ最優秀ボランチとも称される、攻守に優れたダイナモ、エッシェン(チェルシー)が君臨。中盤はアフリカ勢で間違いなく最強だ。
 DF陣は、1対1に強い、フィジカルタイプのクフォー(ローマ)、メンサー(レンヌ)が立ちはだかり、そう易々とはゴールを許してくれないだろう。
 しかし、課題はFW陣。決定力に泣かされるため、「守備的ながらポゼッション」と評したのはこのためだ。予選で4得点したA・ギャン(モデナ)はセリエA2部のチームの選手。期待されるコンビのアモア(ドルトムント)がどれだけ期待に応えられるか、ガーナの躍進はFW勢にかかっている。
 イタリアやチェコはベテランが多く、若手がベテランにいなされるか、それとも若手の勢いがベテランを駆逐するか。
 甘くは無い(←くどい)、ガーナのサッカーからも目が離せない。


 2強2弱と思われたグループEも風雲急。意外な結果になりうるかもしれない。FW陣が脆弱なガーナは苦戦しそうだがアメリカは想像以上に2強に喰らいつくだろう。アメリカの躍進はあるか!?それとも順当に落ち着くか!?その鍵を握るのはガーナ。彼らから星を取りこぼすと一気に突破が難しくなる。
 グループEはCに負けず劣らず「死のグループ」なのだ!!

by 5aday | 2006-06-06 23:22 | FIFA Worldcup 2006


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