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2006年 03月 22日
F1:ルノーの光と影
 F12006年の開幕2連戦は、終わってみればルノーの2連勝で幕を閉じた。
 特に第2戦マレーシアGPでは、ライバルチームの自滅もあってか、圧倒的な強さを見せつけ、去年の序盤戦を彷彿とするような勝利だった。

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 しかし、そのルノーにも怯えなければならない影がある。
 それは何か?

 ワールドチャンピオン、アロンソの今季限りでのルノーの離脱か?

 否、そうではない。

 F1チーム、ルノーの命運を握るのは…
 



 そう、あの「カルロス・ゴーン」である。

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 日本で1番有名なフランス人でもあるカルロス・ゴーンは、ご存知の通り日産を革新的な経営で黒字転換させた。その手法については、すーぱーのいち八百屋がかたるのもおこがましので割愛する(本とかもたくさん出てるのでそちらをご覧くださいm(__)m)。
 このルノーのCEOに就任したカルロス・ゴーンは、ルノーでのF1活動を「毎年見直す」と明言した。これは、どういうことか。
 それは、ルノーがドライバーズチャンピオンを排出し、コンストラクターズチャンピオンを獲得しようと、自動車市場の活性化につながらなければ、F1から撤退するというのだ。

 ルノーが自動車の市場で苦戦しているのは周知の通り。そのために、ゴーンがCEOに就任した。ゴーンはF1が大きな広告塔の役割や、カーブランドの浸透に一定の効果をあげていることを認めつつも、費用対効果の観点から、市場での成績向上がそれほど望めなければ、撤退も辞さない方向のようだ。
 確かにF1に参戦する資金は莫大である。
 しかし、これはあくまでいちファンとしての意見だが、今、ドライバーや技術そしてチーム力もトップレベルに君臨するルノーが、F1から撤退してしまうのはあまりにも寂しい話だ。
 もちろん、企業は利益を出してナンボ。そのためには儲からないことは徹底的なにやらない、無駄は極力省くのがゴーン流だ。しかし、今年もしルノーがドライバーズ・コンストラクターズの両タイトルを取ったとしても、これは究極に要約した言い方だが、ルノーの車が売れなければ、ルノーはF1から撤退してしまうかもしれないのである。ゴーンが首を横に振れば、2-3年後にはルノーはF1からいなくなっているかもしれない。
 これは何よりチームが長期的ビジョンに基づいた開発が出来ないという大きなデメリットをはらんでいる。これには首脳やエンジニアたちも頭が痛い話だろうし、何よりレースに集中できない環境にあるかもしれない。特に、結果が伴わなくなったときのプレッシャーは、計り知れないものがあるだろう。

 自分は、ルノーと言うチームが純粋に好きと言うわけではないがも、このような理由で撤退してしまうのはあまりにも寂しいゆえ、ちょこっと応援している。今は、ルノーのスタッフたちにはとにかくいい車を作って、F1という最高のステージで結果を出し続け、ルノーというブランドをアピールし続けて欲しいと言うしかない。
 ルノーがF1から撤退しないことを心から祈っている。

 

by 5aday | 2006-03-22 23:05 | 2006 other issue


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