2006年 07月 08日
F1:来期はどのチームがどのエンジン???(その2)
 1回のエントリーでまとめる予定だったこのねたですが、いつもの癖で、長々と書いてしまった為、チームごとに分けることにしてみました。
 その方が長くなっても1チームだから読みやすいですよね、と言うことで…(苦笑)
 今回は、プライベーターの古豪、ウィリアムズを取り上げます。
(エンジンメーカーの横についている?は数が少ないほど確実視されている噂、数が多いほど事実無根な噂となります)


■ ウィリアムズ   来期使用予定エンジン:トヨタ(レクサス)?
 今シーズン当初から、ウィリアムズの来期のエンジンはトヨタで決まり、と言う噂が流れていた。開幕時にコスワースと組んで好調なパフォーマンスを発揮していたにもかかわらず、である。
 流石はフランク・ウイリアムズとパトリック・ヘッド。二人合わせてニ百戦錬磨のこの猛者たちは、決して現状に満足することなく、常に5年先を見据えたチーム作りを展開している事実が、このチームを長きに渡りトップチームに君臨し続けている所以だろう。
 しかし、シーズンが進めど進めど、トヨタとのコンビ結成の発表は無かった。もうすぐ発表、このレースで発表、と言った論調がその内、怪しくなった、白紙に戻る、と言った論調に変わり始め、しまいには「ホンダがウィリアムズに供給か?」という噂まで出始めた。
 ただ、残念なことにウイリアムズ・ホンダが再結成される可能性は極めて低い。この物別れに終わった2社は相当に遺恨が深く、既に20年の歳月を経た現在においても、両者の溝は深いままだという。この噂は、一向にまとまる気配の無い商談に業を煮やしたウイリアムズ側が流した「デマ」というのが、パドックの見解だ。欧米ではこのような交渉を有利に進めようとする為にゴシップを流す手法は珍しい話では無い。今回の1件もそうした背景があった模様だ。
 紆余曲折を経て、どうやらこの2社は基本的な合意を取り付けたようである。あと、細かい細部を煮詰めた上で、世間に公表という運びになりそうだ。
 さて、この2社との間で協議が難航していたのには、両者の言い分に相当の食い違いがあったからである。中でも

"エンジンを同等のものを供給してもらいたいウィリアムズ側と、型落ちを供給したいと言うトヨタ側"

の言い分は、どちらも相譲らない泥沼の協議へと発展していった。しかし、その協議も、「トヨタの成績不振」から思わぬ方向へと展開していく…
 今期、初の優勝を目指していたトヨタにとってここまでの成績は失望以外の何物でもなかった。彼らとしてみても、少なくともトップ4には残れる自負があっただろうだけに、この7位と言うポジションは相当ストレスもたまるものだろう。しかも、彼ら自身このような不振を極めるようなリザルトしか残せない事を予測しているはずも無く、トヨタは自身の技術力に絶対の自信を持ち、ウィリアムズとの交渉にも「型落ちエンジンしか譲れない」と言う主張を貫き通した。
 彼らが型落ちエンジンしか供給しないと言って聞かなかった背景には、本家トヨタワークスが、ウイリアムズ・トヨタに抜かれるのを非常に恐れていたからだ。今年は、ウィリアムズは厳しいシーズンを過ごすだろうという大方のパドックの見解を他所に、開幕戦で新星ニコ・ロスベルグが素晴らしい走りを見せて、チームはW入賞!!今あるパッケージを最大限に活かす「ウイリアムズ流」の手腕に、トヨタ陣営は恐れをなしてしまった。よって彼らは頑なに、型落ちスペックの供給にこだわり続けたのである。
 ところがシーズンが進むと、トヨタの成績不振が一時的でないことが明らかに。ガスコインの更迭を始め、トヨタ陣営は開発の方向を見失い迷走してしまう。そして、モナコより登場させたBスペックが現状の問題点を解決できるポテンシャルが無いことを悟ると、トヨタは方針を一転させた。

"ウィリアムズとシャーシを中心とした技術提携を申し込む"

 世界のトヨタが、恥をしのんで腹をくくった瞬間だった。
 これに気を良くしたウィリアムズは、同等スペックのエンジン供給の取り付けに成功。技術提携を武器に、エンジンの使用料をこぎり、約11億円で供給契約に取り付けたとされている。ちなみに今年MF1がトヨタに支払ったエンジン使用料は約36億。わずか1/3の金額で同額スペックの使用を承諾させた、ウィリアムズの手腕には恐れ入る。
 トヨタ陣営としては、今年の成績を厳粛に受けとめ、来期仮にウィリアムズに成績の上で追い抜かれれても致し方なし、という腹をくくった模様だ。現状、大きくパフォーマンスを落としている理由をトヨタ陣営が見つけられず、ホンダの様に悶々とするのではなく、恥を忍んで他チームに助けを求めることで活路を見出す…この方針の転換の素早さは流石トヨタと言わざるを得ないだろう。

"聞くは一時の恥、聞かずは一生の恥"

まさにこの諺を体現したトヨタ。彼らが来期以降、大きくポテンシャルを上げてくる可能性はきわめて高い。
 そして、ウィリアムズにしては渡りに船。強力なエンジンにトヨタのデータを共有できるおまけまでついた彼らとしては、トヨタエンジンを片手にまたしてもトップチームに上り詰める準備を着々と進めている。
 尚、皆さんもご存知と思われるが、ウィリアムズに搭載されるトヨタエンジンには「レクサス」のバッヂがつく可能性が極めて高いことを付け加えておく。
 北米では大成功したレクサスブランドだが、欧州では価格も機能も中途半端だったため、殆ど受け入れられずにいる。このレクサスのブランドイメージ巻き返しのため、ウィリアムズが躍進してくれることは、トヨタ本体の業績にも少なからず寄与してくれると最終的に上層部も見込んだのだろう。
 両者の思惑が絡んだ、エンジン供給は、まもなく公の場でも発表予定である。
[PR]

by 5aday | 2006-07-08 21:22 | 2006 other issue


<< F1:【号外】鈴鹿、F1存続の...      サッカー:指定型バトン お題【... >>