2006年 05月 18日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグファイナル:バルサ、ついにビッグイヤー獲得!!
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サンドニで行われた、チャンピオンズリーグ05-06ファイナル。
ポゼッションのバルセロナと、堅守速攻のアーセナル。
お互いの威信とプライドをかけ、かつ、初のビッグイヤー獲得をかけた死闘は、ほんの僅かの差で、バルサに軍配が上がった。
息をもつかせぬ90分間の死闘。スタッツと共に、この歴史に残る名勝負を振り返りたい。


○ バルセロナ 2 - 1 アーセナル ● at サンドニ
得点者:キャンベル('37) エトー('71) ベレッチ('76)
警告:レーマン(s) エブエ(b) アンリ(b)
    オレゲール(b) ラーション(b)
Man of the Match:ヘンリク・ラーション


バルセロナ 4-3-3

GK 1 ビクトル・バルデス              6.5
DF 4 ラファエル・マルケス             5
DF 5 カルレス・プジョル              5.5
DF 12 ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルスト  6
DF 23 オレゲル                    5      後半26分out
MF 15 エジミウソン                  5.5     後半0分out
MF 17 マルク・ファン・ボメル            5.5     後半16分out
MF 20 デコ                      6
FW 8 ルドヴィク・ジュリ               6
FW 9 サミュエル・エトー              7.5 
FW 10 ロナウジーニョ               6.5
DF 2 ベレッティ                     7      後半26分in
FW 7 ヘンリク・ラーション               8       後半16分in
MF 24 アンドレス・イニエスタ             6.5       後半0分 in
coach フランク・ライカールト             7


  ロナウヂーニョ     エトー       ジュリ


        デコ          ファン・ボンメル


               エヂミウソン


ファン・ブロンクホルスト マルケス プジョル オレゲール


               V・バルテズ  



アーセナル 4-5-1

GK 1 イェンス・レーマン           4    前半20分退場
DF 3 アシュリー・コール          5
DF 23 ソル・キャンベル          6.5  
DF 27 エマニュエル・エブエ        6
DF 28 コロ・ハビブ・トゥレ         5.5
MF 7 ロベール・ピレス             5   前半20分out
MF 8 フレディ・リュングベリ          6
MF 13 アレクサンドル・フレブ         6   後半40分out
MF 15 セスク・ファブレガス         5   後半30分out
MF 19 ジルベルト・シウヴァ         5
FW 14 ティエリ・アンリ            5.5
FW 9 ホセ・アントニオ・レイェス         -  後半40分
MF 16 マシュー・フラミニ            5   後半30分
GK 24 アルムニア                6   前半20分


      アンリ


リュングベリ     ピレス      フレブ


    ジウベルト・シウバ  セスク


A・コール キャンベル コロ・トゥーレ エブエ


           レーマン


試合は開始早々から慌しい動きを見せる。
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前半2分。アーセナル、エブエが右サイドを駆け上がり、センタリング。
これにアンリが抜群のトラップから抜け出し、あわやゴールかと思われたがこれはV・バルテズが防ぐ。
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前半4分には、左サイドをアンリが駆け上がり、強烈なシュートを放つが、これはV・バルテズの正面。
アンリは、プレミア最終節もハットトリックを決め好調を維持。この試合も、上場の仕上がりで臨んでいた。

今回、両チームともゴールキーパーは素晴らしかった。ミスと言うミスは一つもなく、激しい雨が降るキーパーには難しいコンディションだったが、ファンブルもせず好セーブを連発していた。この結果、試合はとても引き締まったものになった。
しかし、ここまで900分以上無失点でアーセナルのゴールを守り続けていたレーマンに悪夢が襲う。しかも、不名誉なチャンピオンズリーグ・ファイナルの初の記録となる「不名誉」なおまけ付で…
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前半17分、ロナウヂーニョのスルーパスに鋭く抜け出したエトーが、レーマンと1対1に。エトーがレーマンをスピードで交わしたが、ここでレーマンはエトーの足を掴んで倒してしまう。こぼれ球をジュリが押し込んで、バルセロナが先制したかと思われたが、ここはファールを取り、バルサの先制点は無効。
しかし、アーセナルはホッとできなかった。何と、イェンス・レーマンが一発退場!!しかも、チャンピオンズリーグの歴史の中で決勝の一発退場は初の出来事で、レーマンは歴史にその名を残すことになってしまった。
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しかし、ここでレーマンを責めるのも難しい。故意は故意かもしれないが、失点をしたくないがための執念。不思議とこのプレーに悪質さは感じられなかった(八百屋だけか?)。
いずれにしろ、レーマンの退場と引き換えに失点は防いだアーセナル。これが安いか高いかは別の次元の話だが、これでバルサに一方的に押し込まれると思った八百屋の展開予想とは、まったく違ったストーリーが待ち受けていた。

レーマンのファールは、ペナルティエリア付近のフリーキックとなり、これをロナウヂーニョが僅かに外す。
そして、バルサが攻めの時間帯を作っていた37分、ついに試合は動く。
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ゴール右サイドからのアンリのふわっと蹴ったフリーキックを、ソル・キャンベルがドンピシャヘッド!!アーセナルが、意外な形で先制!!試合が俄然面白くなってきた。 

前半ロスタイムには、ロナウヂーニョの強いパスを、キャンベルを背負っていたエトーがトラップでうまく反転して、強烈なシュートを放つがこれは、間一髪、レーマンから交代で入ったアルムニアが僅かに手で触り、ポストに救われる。キャンベルには、やはり全盛期の凄みが欠けてきているのが感じ取られた。
しかし、前半は攻めの形を作りながら、結局バルサは無得点。後半に向けてのライカールトの采配が注目された。



後半。
ライカールトは動いた。エヂミウソンに替えて、攻撃面での貢献を期待し、イニエスタを投入。更には、ファン・ボンメルに替えてラーションを投入。4トップ気味に(ロナウヂーニョはやや引き気味だったが)展開し、アーセナルのゴールに襲い掛かる。
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しかし、アーセナルも黙っていない。徹底的なカウンター狙いは、アンリ+リュングベリかフレブが徹底的にドリブルで相手陣内を切り裂く。シュートは外れたが、バルサとしては肝が冷える時間帯も確実にあった。
特にリュングベリはひところの不調から確実に脱しているようで、額に青筋を浮かべながら鬼気迫るドリブルをしているリュングベリは、迫力満点だった。

そして、ライカールトは最後のカードを切る。守備的なオレゲールに替えて、攻撃大好きベレッチを投入。しばしばこのベレッチの上がりすぎで、シーズンは何度と泣くピンチを招いていたが、今回だけは攻撃に暴れまわれ!!そんなライカールトの指示が聞こえてきそうな采配だ。そして、このベレッチが監督の期待に応えることになる!!
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バルサ反撃ののろしは、後半31分。イニエスタのゴール前の強いパスに、ラーションが足をちょんと当てて、エトーへの絶妙のパスへお膳立て、これをエトーが決めて、バルサ同点!!
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サンドニが大きく揺れる!!

更に5分後の後半36分。
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画面は広範囲画面で見にくいが、ベレッチのゴール前のパスにラーションが足を大きく伸ばして拾う。普通なら誰も拾えずゴールキックになってしまうパスを、ラーションは驚異的な身体能力と体の柔軟さで、マイボールにする。
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そして、ペナルティエリア内でためを作り、ディフェンダーを引き付けた所で、ペナルティーエリアに突進してくるベレッチにパス。ベレッチが豪快に振り抜いた右足のシュートは、アルムニアの股間をぬてい、アーセナルゴールへ!バルサが逆転!!
サンドニが割れる、サッカーの醍醐味がここにある!!素晴らしい試合だ!!

アーセナルは、その後レジェスを投入するも、防戦に死力を尽くしていた10人のアーセナルに反撃する力は残っていなかった。

結局そのままタイムアップ。バルセロナが初のビッグイヤーを獲得。アーセナルは、10人でスペインの王者を倒すことは出来なかった。


しかし、素晴らしい試合だった。
あっという間の90分間。お互いが違う性格のサッカーを標榜する2チームが、お互いの長所を最大限に活かして攻防を繰り広げたサッカーは、まつに「スペクタクル」のひとことだ。強調したいのは、アーセナルは決して守備的なサッカーではなかったということ。11人のときは言うに及ばず、10人になっても、虎視眈々とカウンターを狙い、ゴールを陥れようとしていた。1点を守るべく10人がガチガチに引いて守りきろうとしていなかったのも賞賛に値する。若手を育て上げ、リーグでは不振だったアーセナルが、初のビッグイヤーまで後一歩のところに迫ることが出来た、ベンゲルの功績そしてアーセナルと言うチームは賞賛すべきだろう。

だが、やはり王者はバルセロナだった。
ライカールトの采配、そして途中交代した全ての選手が監督の期待に応え、しかも90分間そのサッカーが途切れることはなかった。
ロナウヂーニョは厳しいマークにあいながらも、決定的なスルーパスを連発し、エトーを中心にゴールに襲い掛かる姿は、まさに今年のバルサを象徴していた。
そして、Man of the Matchにはヘンリク・ラーションを推したい。
2つのアシストに貢献した、このスウェーデン代表は、この試合を最後にスウェーデンのヘルシンボリへの移籍が決まっている。重ね重ね、惜しい話だが、家族を優先しキャリアの最後を故郷で終えようとしている、この英雄の決断を心から祝福したい。キャリアの多くをセルティックにささげた、この「レジェンド」。次は是非ワールドカップで、イブラヒモビッチと共に輝いて欲しい。


05-06シーズンの試合はこれで全て終了。いよいよ、残り20日となったW杯2006ドイツ大会に全てがシフトする。
素晴らしい試合で締めくくられた、欧州の05-06シーズンの余韻に浸りながら、4年に1度のサッカーの祭典が今から楽しみで仕方がない八百屋である。


  
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by 5aday | 2006-05-18 21:58 | UEFA CL 05-06


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