2006年 05月 17日
サッカー:W杯2006 グループリーグ展望:グループF
 と、言うことで列強各国の紹介シリーズをなし崩しにしたまま、グループリーグ展望に移します(^^ゞ
今回は、ご案内のように日本が含まれた、グループFを展望します。F1ネタとは比較にならないほど厳しい内容になりますが、皆様、憤ることなくお読みくださいますよう、宜しくお願いしますm(__)m


グループ F -ブラジル クロアチア 日本 オーストラリア-

□ 大会日程
6/12(月) オーストラリアvs日本 (カイザースラウテルン 22:00)
6/13(火) ブラジルvsクロアチア (ベルリン 28:00)

6/18(日) 日本vsクロアチア (ニュルンベルグ 22:00)
6/18(日) ブラジルvsオーストラリア (ミュンヘン 25:00)

6/22(木) 日本vsブラジル (ドルトムント 28:00)
6/22(木) クロアチアvsオーストラリア (シュトゥットガルト 28:00)

6/26(月) E組1位vsF組2位 (カイザースラウテルン 24:00)
6/27(火) F組1位vsE組2位 (ドルトムント 24:00)
(Eグループは、イタリア、チェコ、アメリカ、ガーナ)


□ 八百屋グループリーグ突破予想
 ・ブラジル  95%
 ・クロアチア  60%
------------------------------------
 ・オーストラリア 25%
 ・日本  20%


 日本にしてみれば、2002年のような組み分けの妙は全くない。これでも、まだましなほうかもしれない。日本では、ブラジルに負けても、オーストラリアとクロアチアに勝てば、なんて甘い予想が紙面を賑わせているが、世界の見解は、「2強2弱」。日本にとって、グループリーグ突破は果てしなく遠い、茨の道である。
 それでは、上位予想国より、グループリーグの展望をして見たい。


BRASIL -18大会連続18回目-
■ FIFAランキング  1位
■ W杯予選成績  南米地区 1位 (9勝 7敗 2分 / 35得点 17失点)
■ 平均年齢  27.7歳
■ 大会登録メンバー
GK
ジーダ(ミラン:ITA)
ジュリオ・セザール(インテル:ITA)
ロジェリオ・セニ(サンパウロ)

DF
カフー(ミラン:ITA)
シシーニョ(レアル・マドリー:ESP)
ルシオ(バイエルン:GER)
フアン(レヴァークーゼン:GER)
ロベルト・カルロス(レアル・マドリー:ESP)
ジウベルト(ヘルタ・ベルリン:GER)
クリス(リヨン:FRA)
ルイゾン(ベンフィカ:POR)

MF
エジミウソン(バルセロナ:ESP)
ジュニーニョ・ペルナンブッカーノ(リヨン:FRA)
エメルソン(ユヴェントス:ITA)
ゼ・ロベルト(バイエルン:GER)
ジウベルト・シウヴァ(アーセナル:ENG)
カカ(ミラン:ITA)
リカルジーニョ(コリンチャンス)

FW
ロナウド(レアル・マドリー:ESP)
ロビーニョ(レアル・マドリー:ESP)
ロナウジーニョ(バルセロナ:ESP)
アドリアーノ(インテル:ITA)
フレッジ(リヨン:FRA)

◎ 予選突破は確実な情勢 2連勝で早々と勝ち抜けを決めて3戦目を休養日にしたい

 今大会優勝候補の筆頭に上がっているブラジル。欧州の主要リーグに主力選手をちりばめており、文句なく「タレントの宝庫」といわれるブラジルが、予選突破することは、もはや確実な情勢だ。
 魅惑の「カルテット・マジコ」を擁する攻撃陣は言うことなし。今大会、多くのジャーナリストが「ロナウヂーニョの大会になる」と言わしめるほど、今彼のプレーは完璧のひと言だ。
 彼の凄いところは、ドリブル・パスはもちろんのこと、その類稀なフィジカルにある、チャンピオンズリーグでフィジカルを強みとするジョン・テリーやガットゥーゾを弾き飛ばしたように、DFi囲まれてもフィジカルで打開できる彼のボールキープ力は、最早誰も止められない。
 仮に、ロナウヂーニョを3人かがりで封じても、もう1枚の攻撃的MFカカの素晴らしいプレーが炸裂するだろう。ミランで経験を積んだこの若いMFは、パス・ドリブル・ミドルシュートもどれも水準以上の能力で、この二人を抑えることは事実上困難だろう。
 FWはコンディションの上がらない、ロナウド・アドリアーノだが、特にロナウドは98年、02年大会共に大ブレイクしており、今大会もW杯にピークを持ってくる可能性は大いに考えられる。この二人が、大爆発すれば、守るほうとしては、90分間涙を流しながらディフェンスせねばならないだろう。 
 MFも、ボランチは、パレイラの信頼も厚いエメルソンとゼ・ロベルト。
 DFはブラジルの数少ない問題点になっているが、それでも水準以上のレベルであり、日本やオーストラリアに3失点以上するようなもろさではない。グループリーグでは何の支障もない。
 またGKにも第3ゴールキーパーに、02年大会正GKのお気に入りマルコスを切って、ロジェリオ・セニを選出したのも好材料だ。彼の選出はムードを作り出す上でも大きな選出といえる。
 ブラジルも第1戦が最大の山場となりそう。クロアチアに勝つか負けるかで、今後のシナリオは大きく変わりそうだが、出来る事なら全勝して、決勝トーナメントでイタリアと当たることを避けたいところだ。しかも2勝すれば、第3戦は主力を温存できることになる。激闘の続くW杯なだけに、休養日は多いほうが良い。もっとも日本もそれを臨むような星取り展開になっている可能性も高く、ブラジルとしては第1戦に勝って弾みをつけたいところだろう。



CROATIA -3大会連続3回目-
■ FIFAランキング  24位
■ W杯予選成績  欧州地区 8組1位 (7勝 3分 / 21得点 5失点)
■ 平均年齢  27.3歳
■ 大会登録メンバー
GK
トミスラフ・ブティナ(クラブ・ブルージュ:BEL)
スティペ・プレティコサ(ハジュク・スプリト)
ヨエ・ディドゥリツァ(オーストリア・ウィーン:AUT)

DF
ロベルト・コヴァッチ(ユヴェントス:ITA)
スティエパン・トマス(ガラタサライ:TUR)
ダリオ・シミッチ(ミラン:ITA)
マリオ・トキッチ(オーストリア・ウィーン:AUT)
ヨシップ・シムニッチ(ヘルタ・ベルリン:GER)
イゴール・トゥドール(シエナ:ITA)
マリアン・ブリャト(ディナモ・ザグレブ)

MF
イェルリコ・レコ(ディナモ・キエフ:UKR)
ニコ・クラニツァール(ハジュク・スプリト)
ニコ・コヴァッチ(ヘルタ・ベルリン:GER)
マルコ・バビッチ(レヴァークーゼン:GER)
ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク:UKR)
イヴァン・レコ(クラブ・ブルージュ:BEL)
ルカ・モドリッチ(ディナモ・ザグレブ)
ユリカ・ヴラニェス(ブレーメン:GER)
アンソニー・セリッチ(パナシナイコス:GRE)

FW
ダド・プルソ(レンジャース:SCO)
イヴァン・クラスニッチ(ブレーメン:GER)
ボスコ・バラバン(クラブ・ブルージュ:BEL)
イヴィツァ・オリッチ(CSKAモスクワ:RUS)
イヴァン・ボスニャク(ディナモ・ザグレブ)

◎ クラニツァール「親子鷹」で、予選トップを狙う!!手堅い守備陣と厚みの増した攻撃陣のバランスは秀逸

 もう、ご存知の方も多いと思うがクロアチアは、レコ兄弟やコバチ兄弟、さらには監督のズラドコ・クラニツァールとチームの中心トップ下のニコ・クラニツァールなど親子、兄弟選手が多い。
 また、98年の3位以降、世代交代に苦しんだが、比較的早い段階で行われたDF人の世代交代はここに来て磐石の態勢に。N・コバチやトゥドールなど、セリエAでもまれた守備陣もおり、守備は欧州予選で10試合5失点、スウェーデンを押さえて堂々トップなど、実績は十分だ。
 中盤より上も、監督の息子、クラニツァールが化けて輝きを放つようになり、FWも、ベテランのバラバンにプルソ、クラスニッチなど各国リーグの主力で活躍するメンバーが揃い、層も厚い。そして何よりウイングが恐怖。スルナは5得点と特に注意が必要だ。
 隣国のセルビア・モンテルグロとよく比較され、攻撃的で個人技中心と言う表現が多いが、実は個人技と組織力のバランスの取れたダークホースになりうるチームであると八百屋は分析している。98年の3位のような成績も十分考えられるチームだ。
 昨年の夏にブラジルに1-1で引き分け、また今年に入ってアルゼンチンに3-2で逆転勝ちするなど、南米強国への劣等感もかなり払拭できているはずだ。
 第1戦がブラジルとの対戦になり、ここでは星を落とす可能性が高いが、日本とオーストラリアには、サッカーの歴史的局地から考えても負けるはずもなく、現実的な2位は硬そうだ。
 弱点があるとすればスルナ。彼を徹底マークでつぶすことで、クロアチアのチャンスメイクは激減するはず。クラニツァールにも間違いなく手を焼きそうなので、どちらかには確実なケアを実施したい。
 緒戦に勝てばトップ通過も見えるクロアチア。また98年の再来が見られるのだろうか。



JAPAN -3大会連続3回目-
■ FIFAランキング  17位
■ W杯予選成績  アジア地区 B組1位 (5勝 1敗 / 9得点 4失点)
■ 平均年齢  27.35歳
■ 大会登録メンバー
GK
1楢崎正剛(名古屋)
12.土肥洋一(FC東京)
23.川口能活(磐田)

DF
2.田中誠(磐田)
3.駒野友一(広島)
4.宮本恒靖(G大阪)
6.中田浩二(バーゼル:SUI)
14.三都主アレサンドロ(浦和)
19.坪井慶介(浦和)
21.加地亮(G大阪)
22.中澤佑二(横浜FM)

MF
4.遠藤保仁(G大阪)
7.中田英寿(ボルトン:ENG)
8.小笠原満男(鹿島)
10.中村俊輔(セルティック:SCO)
15.福西崇史(磐田)
17.稲本潤一(ウェストブロム:ENG)
18.小野伸二(浦和)

FW
9.高原直泰(ハンブルガーSV:GER)
11.巻誠一郎(千葉)
13.柳沢敦(鹿島)
16.大黒将志(グルノーブル:FRA)
20.玉田圭司(名古屋)

◎ 緒戦に必ず勝つことが絶対条件!!敗戦が許されない厳しい戦いに

 背番号も発表されたので、背番号付で紹介(^^ゞ巻には11番が与えられた(゜∇゜ )
松井が落選し、中盤にアクセントが付けられる人材を失った日本。カウンターにうってつけの存在だった松井の不在は、得点が欲しい日本の時間帯に暗い影を落とすのは間違いない。
 中田英・中村・小野を同時起用するために4パックの布陣になる可能性は極めて高い。仮に小野の起用を見送って3バックにしても、攻撃・守備共に心許無いことは間違いない。
 圧倒的個人技で攻撃を仕掛けてくるブラジル・クロアチア、身長の高さとパワープレーで勝負するオーストラリアに、最早日本は組織で守り抜くいがいに手だてがない。ともすれば、ボランチが大きな役割を果たすことになるのだが、中田英が守備に撤する時間帯を作れるか、日本の失点するかしないかのキーはここにかかっている。ボルトンでもやや守備をサボる嫌いがある中田が、代表で何処まで守備に献身的になれるかが大きな見所になりそうだ。
 日本としては、現実的なゴールシーンとしてはセットプレーと数少ないカウンターになりそう。いずれも、中村俊輔が大きく絡むことになりそうなので、フランスやドイツのコンフェデ同様、彼の出来にかかるところは事の外大きいだろう。
 FWが前を向いてプレーできるか。これが最大の課題になる日本代表。とにかく守り凌いで、少ないチャンスにかける…大きなチャンスを平気で見逃す日本には大きい命題だが、これをなくしてグループリーグの突破は語れない。初戦で負ければ敗退がほぼ決定する日本。
 とにかく、オーストラリアのフィジカルに組織で守り抜き、繊細な技術とスタミナでオーストラリアを粘りで苦しめることが出来れば、決勝へのドアがかすかに開くかもしれない。



AUSTRALIA -8大会ぶり2回目-
■ FIFAランキング  44位
■ W杯予選成績  オセアニア地区 1位(6勝 1分 / 30得点 1失点)
■ 平均年齢  28.12歳
■ 大会登録メンバー
GK
シュワルツァー Mark Schwarzer ミドルズブラ(イングランド)
カラッチ Zeljko Kalac ACミラン(イタリア)
コビッチ Ante Covic ハマルビー(スウェーデン)
DF
ビーチャム Michael Beauchamp セントラルコースト(オーストラリア)
ムーア Craig Moore ニューカッスル(イングランド)
ニール Lucas Neill ブラックバーン(イングランド)
ポポビッチ Tony Popovic クリスタルパレス(イングランド)
ミリガン Mark Milligan シドニーFC(オーストラリア)
MF
ブレシアーノ Marco Bresciano パルマ(イタリア)
カーヒル Tim Cahill エバートン(イングランド)
チッパーフィールド Scott Chipperfield バーゼル(スイス)
カリーナ Jason Culina PSV(オランダ)
エマートン Brett Emerton ブラックバーン(イングランド)
グレッラ Vince Grella パルマ(イタリア)
ラザリディス Stan Lazaridis バーミンガム(イングランド)
スココ Josip Skoko ストーク(イングランド)
スタジョブスキ Mile Sterjovski バーゼル(スイス)
ウィルクシャー Luke Wilkshire ブリストルC(イングランド)
FW
アロイジ John Aloisi アラベス(スペイン)
キューウェル Harry Kewell リバプール(イングランド)
トンプソン Archie Thompson PSV(オランダ)
ビドゥカ Mark Viduka ミドルズブラ(イングランド)
ケネディ Josh Kennedy ディナモ・ドレスデン(ドイツ)


◎ 身長の高さと、両ウィングを用いた攻撃サッカーを展開。名将ヒディングの采配や如何に

 ついに、南米との大陸間プレーオフを勝ち抜き、2度目のW杯参加を決めたオーストラリア。その理由に名将ヒディングの力が大きいことは言うまでもない。
 ヒディング就任後、オーストラリアはシステムを3-4-3に移行。キューウェルやブレッシアーノといった欧州のトップリーグの中堅チームで活躍する選手を両翼に据え、ヴィドゥカ、アロイージといった実力派の1トップにゴールを託すシステムだ。
 中盤も派手さはないが、チッパーフィールド、グレッラ、クリナ、エマートンらクラブチームの主力で戦うメンバーが揃い、決して構成が弱いわけではない。
 オーストラリアに付け入る隙があるとすれば、DF陣。ポボビッチ・ニール・ムーア(ヴィドマーの落選は驚いたが)といったメンバーが、やや経験不足な上に、年齢も30最大が多く、ややとうが立ち始めている。身長はどなたも185cm以上あるので、空中戦にはめっぽう強そうだ。
 オーストラリアとしても、初戦が全て。日本に勝てなかったら敗退は必至。初戦に全力を傾けるべきだろう。
 ヒディングサッカーはウイングありきなので、ウイングをつぶせば勝機はある、と言っても簡単につぶせるほどやわな相手ではないので、組織的な守備で、ウィングの動きを封じたい。
 ただ、主力選手に怪我多いのが心配だ。シュウォーツァーが頬骨骨折、キューウェルが内転筋を痛めており、キューウェルは間に合うか微妙な情勢になっている。
 PSVと2足のわらじを履いたヒディング監督、PSVを優勝に導き、後はオーストラリアを決勝トーナメントに導けば、監督としての名声はますます不動のものとなるだろう。
 ヒディングの采配力がオーストラリアに5%の可能性を上乗せした理由だ。日本同様、2弱の扱いのオーストラリア。しかし、現実はプレミア中心に外国でならした、実力派の集団だ。
 ヒディングの纏め上げた組織にかれらのフィジカルが加わり、ひょっとすればサプライズを起こせなくもない、そんな危険な香りのオーストラリアだ。


総じて、初戦が大きな山場となるこのグループF。特に、日本とオーストラリアは緒戦で負ければ敗退が濃厚なだけに、死に物狂いの戦いが見られそう。
また、クロアチアにもトップ通過のポテンシャルは備わっており、初戦どのような戦い方をするのか、要注目だ。
2強2弱の構図が強いグループF。順当に勝ち進むのか、それともサプライズが起きるのか。
SAMURAI BLUEのサプライズに期待したいところだが、果たして…



次回は、ホスト国ドイツが振り分けられたグループAを展望します。
組み分けに恵まれた感のあるドイツ。果たして、グループリーグはどのような戦い方になるのか。残り3国との試合スケジュールも絡めながら、じっくり検証していこうと思います。 
 
 
   
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by 5aday | 2006-05-17 23:57 | FIFA Worldcup 2006


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