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2006年 03月 27日
サッカー:W杯直前!!出場チームプレビュー#2~ドイツ~
 さて、第2回は今大会のホスト国であるドイツを分析しよう。かつてはサッカー大国の名をほしいままにしていたドイツも最近ではワールドカップの優勝から遠ざかっている。果たして今年はホスト国の利を活かして優勝できるのか!?分析してみたい。

ドイツ
●優勝回数:3回
●過去3大会成績(94/98/02):ベスト8/ベスト8/準優勝

★クリンスマンが推進した世代交代
サッカー:W杯直前!!出場チームプレビュー#2~ドイツ~ _f0058896_11313481.jpg クリンスマンの代表監督での行いの数々には賛否両論ある。この功罪の「罪」については後述するとして、ここではクリンスマンが推し進めて成功した改革路線について触れておきたい。
 まず、04年のユーロ以降問題視されていた世代交代を一気に断行。この結果攻撃陣を中心に新しい代表が定着した。特に、FWのポドルスキーやMFのシュバインシュタイガー、DFのメツェルダー(現在負傷中)など、各ポジションは一気に若返った感がある。
 更にクリンスマンが標榜する「攻撃的サッカー」の名の下、ドイツとしては久々の攻撃的なサッカーを展開することに成功。バラックを初めとする中盤には、テクニックとダイナミズムが兼ね揃った選手が多く、多くのパスから好機を演出している。

★FW・MFには才能豊かな人材が揃う
 サッカー:W杯直前!!出場チームプレビュー#2~ドイツ~ _f0058896_1385555.jpg それではポジション別に見てみよう。
 FWはポドルスキー(ケルン)とクローゼ(ブレーメン)、クラニィ(シャルケ)が当確。進境著しいポドルスキーと02年W杯経験者のクローゼは、申し分ないコンビだ。残る1人は、アザモア(シャルケ)、ハンケ(ヴォルスブルグ)、ブルダリッチ(ハノーファー)、ノイビル(ボルシアMG)で争う格好だ。クリンスマンのお気に入りはアザモアだが、オイラは経験も考慮してノイビルを推したい。ただフォームを落としているノイビルにお鉢が回ってくるかは微妙。
MFはもう決まっているかもしれない。今やドイツの中心、今夏の動向に注目が集まるバラック(バイエルン)や、フリンクス(ブレーメン)、ダイスラー(バイエルン)、シュナイダー(レバークーゼン)、シュバインシュタイガー(バイエルン)がほぼ当確。おそらくボロウスキ(ブレーメン)も確定だろう。また、ボランチの押さえとしてエルンスト(シャルケ)もほぼ確定とくれば、後1人入るか入らないかとなる。チャンピオンズリーグベスト16に駒を進めたバイエルンやブレーメン組みが目立った格好だ。

★守りに大きな不安が募る
サッカー:W杯直前!!出場チームプレビュー#2~ドイツ~ _f0058896_1391157.jpg  攻撃サッカーを標榜する一方で、守備には大きな不安が残っている。まず、DF陣の若手が育っていないということ。ドイツの次代を担うDF陣は、クラブチームでは控えに甘んじている者も多く、経験に乏しい。メルテザッカー(ハノーファー)、フリートリッヒ(ヘルタ・ベルリン)、メツェルダー(バイエルン)、フート(チェルシー)がセンターバックでは確定。ちなみにフリートリッヒはSBでも使えるマルチロールプレイヤーだ。残りの枠をシンキービッツ(ケルン)が入れるかが焦点となりそう。
 SBでは、ラーム(バイエルン)が確定。オボモイエラ(ブレーメン)とヒンケル(シュトゥットガルト)とヤンセン(ボルシアMG)とヒツルスベルガー(シュトゥットガルト)が2枠を争う形だろう。ブレーメンで元気なプレースタイルを披露しているオボモイエラ(90分間コンスタントにプレーできないのが厳しいが)とヒンケルを推したいが果たして。
GKは相変わらずドイツを2分する論争が続いている。クリンスマンが「GKは二人を平等に使い続ける」と公言したとおり、カーン(バイエルン)とレーマン(リバプール)を使い分けており、またこの2人の実力も良くも悪くも甲乙つけがたくどちらを正GKに据えるか、最後の最後まで難航することが予想される。経験を買うならカーンだが…ここは後進に道を譲ってヒルデブラント(シュトゥットガルト)を抜擢する仰天人事で、二人のいさかいに終止符を打つ手も…無いか。

★内部の結束が最重要課題
 最後にクリンスマンを取り巻く環境について。
 クリンスマンの功罪の「罪」の部分になるのだが、クリンスマンは良くも悪くも自分の主義を貫きすぎた。ドイツの代表監督をやっていながら、自宅はアメリカのままという不思議な状況は今でも続いている。また、ドイツサッカー協会(DFB)の重鎮、かのベッケンバウアーも最初はクリンスマンを擁護していたが、度重なる自己中心的な振る舞いに、終いにはベッケンバウアーも激怒。クリンスマンの更迭こそ無かったが、ザマーをテクニカル・ディレクターに就任させるなど、クリンスマンの好き勝手にはさせないような「横槍」が入っている。
 あまりに協調性をかいたクリンスマンの振る舞い。自分の流儀を貫き通すことは大事なことでもあるが、やはり1国の代表監督である以上、最低限度のルールは守るべきだった。
 ドイツが成功を収めるには、この青年監督をバックアップする「環境の再構築」が今一番必要とされているかもしれない。

by 5aday | 2006-03-27 12:59 | FIFA Worldcup 2006


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